もう少し、おばあちゃんのお話
あれから数日経ち、ようやく気持ちの整理がついてきた。
今思えば、一番辛いのはお母さんだったと思う。
突然家で吐血と下血して、それでもトイレまで、と歩くおばあちゃん。
家の中はベッドからカーペット、床から壁まで、おばあちゃんの便と血で染まった。
救急車を呼んで病院に運ばれ、十二指腸潰瘍と診断される。
手術はすれど命に別状はないから、大丈夫と言われたそう。
家に帰って、戻ってくるおばあちゃんのために掃除しに帰るお母さん。
けれど、また出血。
医者が、別の出血箇所を見つけられず、クリッピングし損ねたんだって。
出血量が多すぎて、おばあちゃんの意識がなくなった。
自分の非を認める医者なんて、珍しいと思う。
でも、医療訴訟を起こす遺族の気持ち、なんとんく分かる。
ご高齢ということもあり保障はできないが、意識の回復を期待したい。
なんていう医者の言葉からは、とても「死ぬ」なんて事態、うちの両親も想像してなかったし、
ちょっと入院期間が延びたけど年末は一緒に過ごせそう、とまで思ってた。
まだこっちには来なくて大丈夫だよ、と親からは聞かされた。
意識がないから来ても私のことは分からないし、辛くなるだけだよ、
また年末にも会えるし、と。
十二指腸潰瘍の手術をして2日目の夜、一向に回復しない意識。
今夜が山かもしれませんと突然言われ、延命治療をするか否かの同意書を書かされる。
お母さんは、延命治療はしないという決断をした。
おばあちゃん、死ぬ間際にけいれんして排泄したんだって。
看護師さんが下着を変えている間に、血圧が急に下がって、
お母さんが呼ばれてすぐ、あっけなく逝ってしまった。
病院で付き添っていたお母さんは、おばあちゃんがしんどいのをずっと見てきた。
すごく辛かったと思う。
後にも先にも下のお世話は、あの家での出来事だけだったけど、
すごく大変だったと思う。
私が帰った時、家は何もなかったかのようにピカピカだった。
私はおばあちゃんの苦しむ姿を見ず、安らかに眠るおばあちゃんしか知らない。
だからきっと、私なんかよりお母さんの方が、苦しかったと思う。
おばあちゃんの最期と、お母さんが一番辛かった時に、一緒にいてあげられなかった。
それだけが心残りです。
そして、もうひとつ。
私を支えてくれた彼。
入院したと聞き、今から実家まで行こうか、おばあちゃんにも会いたいし、と言ってくれた。
知らせを聞いた時、下を向いてボロボロと泣く私に優しい言葉をかけてくれた。
電車の中、何も言わずにずっと手を握っていてくれた。
実家まで遠いからと、みかんやお菓子をたくさん持たせてくれた。
俺も実家に行くよという彼に、新幹線の改札まででいいよと言ったのに、
入場券を買って新幹線が発つまでずっと側にいてくれた。
私を気づかって沢山メールしてくれた。
3人だけの家族葬だからと何度も断ったけど、俺も家族だからと引きさがらない気持ちが嬉しかった。
嬉しい気持ちと、感謝でいっぱいです。
ありがとう。
おばあちゃん、私、こんなにも優しい人と来年結婚するんだよ。
天国から見守ってね。
今思えば、一番辛いのはお母さんだったと思う。
突然家で吐血と下血して、それでもトイレまで、と歩くおばあちゃん。
家の中はベッドからカーペット、床から壁まで、おばあちゃんの便と血で染まった。
救急車を呼んで病院に運ばれ、十二指腸潰瘍と診断される。
手術はすれど命に別状はないから、大丈夫と言われたそう。
家に帰って、戻ってくるおばあちゃんのために掃除しに帰るお母さん。
けれど、また出血。
医者が、別の出血箇所を見つけられず、クリッピングし損ねたんだって。
出血量が多すぎて、おばあちゃんの意識がなくなった。
自分の非を認める医者なんて、珍しいと思う。
でも、医療訴訟を起こす遺族の気持ち、なんとんく分かる。
ご高齢ということもあり保障はできないが、意識の回復を期待したい。
なんていう医者の言葉からは、とても「死ぬ」なんて事態、うちの両親も想像してなかったし、
ちょっと入院期間が延びたけど年末は一緒に過ごせそう、とまで思ってた。
まだこっちには来なくて大丈夫だよ、と親からは聞かされた。
意識がないから来ても私のことは分からないし、辛くなるだけだよ、
また年末にも会えるし、と。
十二指腸潰瘍の手術をして2日目の夜、一向に回復しない意識。
今夜が山かもしれませんと突然言われ、延命治療をするか否かの同意書を書かされる。
お母さんは、延命治療はしないという決断をした。
おばあちゃん、死ぬ間際にけいれんして排泄したんだって。
看護師さんが下着を変えている間に、血圧が急に下がって、
お母さんが呼ばれてすぐ、あっけなく逝ってしまった。
病院で付き添っていたお母さんは、おばあちゃんがしんどいのをずっと見てきた。
すごく辛かったと思う。
後にも先にも下のお世話は、あの家での出来事だけだったけど、
すごく大変だったと思う。
私が帰った時、家は何もなかったかのようにピカピカだった。
私はおばあちゃんの苦しむ姿を見ず、安らかに眠るおばあちゃんしか知らない。
だからきっと、私なんかよりお母さんの方が、苦しかったと思う。
おばあちゃんの最期と、お母さんが一番辛かった時に、一緒にいてあげられなかった。
それだけが心残りです。
そして、もうひとつ。
私を支えてくれた彼。
入院したと聞き、今から実家まで行こうか、おばあちゃんにも会いたいし、と言ってくれた。
知らせを聞いた時、下を向いてボロボロと泣く私に優しい言葉をかけてくれた。
電車の中、何も言わずにずっと手を握っていてくれた。
実家まで遠いからと、みかんやお菓子をたくさん持たせてくれた。
俺も実家に行くよという彼に、新幹線の改札まででいいよと言ったのに、
入場券を買って新幹線が発つまでずっと側にいてくれた。
私を気づかって沢山メールしてくれた。
3人だけの家族葬だからと何度も断ったけど、俺も家族だからと引きさがらない気持ちが嬉しかった。
嬉しい気持ちと、感謝でいっぱいです。
ありがとう。
おばあちゃん、私、こんなにも優しい人と来年結婚するんだよ。
天国から見守ってね。
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あんこ
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考える力がほしい。本気になれる力がほしい。感性豊かな人になりたい。すべてを包容できる人になりたい。思うばかりでは、叶わない。そんな人間。