ある夜の物語
クリスマスイヴの夜、今年も彼は1人ぼっちで過ごしていた。
そこに、光と共に赤い服を着たおじいさんが現れた。
「あなたは、誰ですか!?」
「私はサンタクロースです。」
「冗談はやめてください!」
彼はおじいさんの目をじっと見つめ、その人が本物のサンタだと感じとった。
「ほ・・・本当にサンタさんなんですね。なぜ、ココへ来たんですか?」
「上から見てたら、君があまりにもさみしそうだったんでね。
さ、何をお望みかな。」
「僕1人が選ばれたんですね!!すごい!!」
彼は、色々考えた。
「うーん・・・・」
お金、綺麗な彼女、大きな家・・・
「・・・・・でも、僕なんかにそんな資格があるでしょうか。
そうだ!この先に、病気の女の子がいるんです。
彼女の所にいってください。」
「本当に、いいのかい?」
「はい。」
「そうか、では、君の言うとおりにしよう。」
「メリークリスマス」
サンタは光と共に、彼の前から姿を消した。
ベッドから外を眺める病気の女の子の前に、サンタが現れた。
「サンタさん!?」
「メリークリスマス。何か欲しいものはあるかい?」
「えーっとねぇ・・・」
女の子は、お人形や大きなケーキ、友だちを思い浮かべた。
「もう決まったかい?」
「でも何で私の所に来たの?」
「実はね、さっきある人の所に行ったら、こっちへ行くように勧められてね。」
女の子は、はっとベッドから起き上がった。
「1人ぼっちかと思ってた私のことを、考えてくれる人がいるのね。
でも・・・・私より気の毒な人がきっといるはずよ。
この近くにとても悪そうな人がいるの・・・。
きっと友達がいないんじゃないかしら。
その人をなぐさめてあげて。」
「君がそれを望むなら。」
「さようなら!サンタさん!!」
「さようなら!」
サンタは次の人のもとへと、飛び立った。
古い建物の一室、男の前にサンタが現れた。
「誰だ!?」
男は拳銃をかまえる。
「私はサンタクロースです。」
「ふざけるな!」
男は銃の引き金をひいた。
が、銃口から出てきたのは弾丸ではなくキレイな華。
男は彼がサンタであることを悟った。
「・・・失礼した。サンタクロースがなぜここに。」
「ある人が自分の代わりにあなたの望みを叶えてほしい、と言ったのでね。」
「そうだったのか。
俺はすべてを憎んで生きてきた。
こんな自分にした世の中を恨み、世界を破滅させたいと思っていた。
しかしそんな世界にも、俺の為に望みを諦め、サンタをよこしてくれた人がいる。
・・・俺にそれを信じろとでも言うのか?」
「間もなくクリスマスイヴも終わります。どうしますか?」
「ふんっ、やめとくわ。来年、別のところへ行ってくれ。
あんたがココへ来てくれただけで、俺は満足だ。」
「そうですか。では、さようなら。メリークリスマス!」
そしてサンタは広い星空の中に消えていった。
サンタは思った。今夜、もっとも幸せを味わったのは、自分かもしれない・・・と。
そこに、光と共に赤い服を着たおじいさんが現れた。
「あなたは、誰ですか!?」
「私はサンタクロースです。」
「冗談はやめてください!」
彼はおじいさんの目をじっと見つめ、その人が本物のサンタだと感じとった。
「ほ・・・本当にサンタさんなんですね。なぜ、ココへ来たんですか?」
「上から見てたら、君があまりにもさみしそうだったんでね。
さ、何をお望みかな。」
「僕1人が選ばれたんですね!!すごい!!」
彼は、色々考えた。
「うーん・・・・」
お金、綺麗な彼女、大きな家・・・
「・・・・・でも、僕なんかにそんな資格があるでしょうか。
そうだ!この先に、病気の女の子がいるんです。
彼女の所にいってください。」
「本当に、いいのかい?」
「はい。」
「そうか、では、君の言うとおりにしよう。」
「メリークリスマス」
サンタは光と共に、彼の前から姿を消した。
ベッドから外を眺める病気の女の子の前に、サンタが現れた。
「サンタさん!?」
「メリークリスマス。何か欲しいものはあるかい?」
「えーっとねぇ・・・」
女の子は、お人形や大きなケーキ、友だちを思い浮かべた。
「もう決まったかい?」
「でも何で私の所に来たの?」
「実はね、さっきある人の所に行ったら、こっちへ行くように勧められてね。」
女の子は、はっとベッドから起き上がった。
「1人ぼっちかと思ってた私のことを、考えてくれる人がいるのね。
でも・・・・私より気の毒な人がきっといるはずよ。
この近くにとても悪そうな人がいるの・・・。
きっと友達がいないんじゃないかしら。
その人をなぐさめてあげて。」
「君がそれを望むなら。」
「さようなら!サンタさん!!」
「さようなら!」
サンタは次の人のもとへと、飛び立った。
古い建物の一室、男の前にサンタが現れた。
「誰だ!?」
男は拳銃をかまえる。
「私はサンタクロースです。」
「ふざけるな!」
男は銃の引き金をひいた。
が、銃口から出てきたのは弾丸ではなくキレイな華。
男は彼がサンタであることを悟った。
「・・・失礼した。サンタクロースがなぜここに。」
「ある人が自分の代わりにあなたの望みを叶えてほしい、と言ったのでね。」
「そうだったのか。
俺はすべてを憎んで生きてきた。
こんな自分にした世の中を恨み、世界を破滅させたいと思っていた。
しかしそんな世界にも、俺の為に望みを諦め、サンタをよこしてくれた人がいる。
・・・俺にそれを信じろとでも言うのか?」
「間もなくクリスマスイヴも終わります。どうしますか?」
「ふんっ、やめとくわ。来年、別のところへ行ってくれ。
あんたがココへ来てくれただけで、俺は満足だ。」
「そうですか。では、さようなら。メリークリスマス!」
そしてサンタは広い星空の中に消えていった。
サンタは思った。今夜、もっとも幸せを味わったのは、自分かもしれない・・・と。
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考える力がほしい。本気になれる力がほしい。感性豊かな人になりたい。すべてを包容できる人になりたい。思うばかりでは、叶わない。そんな人間。